夏
2009年 10月 22日
ガラス細工の夏の日
こなごなに砕け散り
目に胸に突き刺さる
やさしくない空
やさしくない風
飛びたがるアイスブルー
置いてきぼりをくらっている
あの光の粒子たち
記憶の海は干からびて
もう一滴の血も残さない
私はさかな
ぱくぱくあえぎ
ひくひく尾ひれを震わせる
けれど
ここはもう水槽の中
あたたかく穏やかで
死よりもよほど
退屈な場所
海から遠く
隔てられたこの世界に
私はゆっくり
とかされてゆくの
もう帰らない
あの夏と一緒に
※なんとなく書いた詩。
夏もそろそろ、終わりにさしかかりました。09/08/19
by soraemori
| 2009-10-22 23:37
| 降ってきたコトバ