息子よ



息子よ

雪の降る日に生まれた我が子よ


お前は良い子だ
母さんは知っている


手がつけられぬ程にきかんぼで
どうしようもなく腕白で
周りの大人は時々
お前を呆れて睨むけど


お前は本当は良い子だよ
母さんは知っている


小さな子供に優しいところ
花や生き物愛するこころ





息子よ

お前はきっと思うだろう


大人はいつも怖い顔
母さんいつも嘆いてる



でもね息子よ
悪いのは私


お前がどんなに良い子であるか
胸を張って叫べない
意気地のない私が
悪いのだ





息子よ

雪の降る日に生まれてきた我が子よ


あの日の雪は音もなく
穏やかな優しい雪だった

地面に届くとすぐさまに
消え去ってゆく雪だった


お前は
この日の雪のように

積もらず残らず
ただ人の
こころを静かに慰める

そういう人になるために
生まれてきたのかもしれないと


母さんは時々思うのだ
思いながら恥じるのだ


息子よ
おろかな母さんを
どうぞ許してくださいと
泣き寝入りのお前を抱きしめて
朝が来るまで詫びるのだ


いつまでも
いつまでも
詫び続けて
いるのだよ
by soraemori | 2006-06-22 08:32 | いつか昔に書いた詩