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無題



無人の駅舎に佇む人が
生きている人かどうかなど
誰にもわからないことなのです


冷たいコンクリートの壁にもたれかかり
缶コーヒーをすすっていたとしても
その人が死人でありえないとの
証拠にはなりません


その人の髪が風にさらわれようとも
羽虫が誘蛾灯に爆ぜる音に
いちいち耳たぶを震わせていようとも

その人は
生きている人でないかもしれない



列車が到着し
その人が改札に向かい歩き出したとしても
やはり、その人は死人であるかもしれない

やがてその人が
その列車に無言で乗り込んだとしても
それでもどうしようもなく
死人であるかもしれない



改札から出てくる影を追う
その人の目が
悲しみの底に沈んでいくにしろ
あるいは逆に
希望のひかりを灯したにせよ


どちらにしても


その人が本当に生きているかどうかなど
外側からは最後まで
うかがい知れないことなのでしょう










怖い夢を見ました。
by soraemori | 2007-07-14 01:20 | 未完成