カテゴリ:恋歌( 47 )

さよなら



さよならは 胸に響く鐘の音

さよならは 夜の帳に沈む丘

さよならは 朝に消える星

さよならは 未完成の船



さよならを君へと返す


さよならはあふれゆく


あふれゆく私
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by soraemori | 2011-06-19 15:21 | 恋歌

歩き出すために


幾度も
幾度でも
あなたの名前を呼んでみる


生まれて初めて覚えた
たった一つの言葉のように



もう一度取り戻せるのならば
明日死ぬ事すらいとわないと
胸の奥でずっと
叫んでいたけれど




手を伸ばせば
掴めるかもしれない
あの時見つからなかった答えが


あなたにはわかっていて
私にはわからなかったこと


あなたは気付かなかったけれど
私はとうの昔に
気が付いていたこと




確かめよう
確かめたい


忘れよう
忘れなければ




恐れずに

歩くことを覚えた赤ん坊のように


私が私のままで
また今日を
歩き出すために
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by soraemori | 2011-06-19 14:56 | 恋歌

冬の海


海へ行こう

波の音を聴くために


冬の海の哀しみを
ふたたび
確かめるために



遺骨は
打上げられた珊瑚の欠片に
よく似ていた


思い出は砂浜のように
白く果てしなく
私の胸に横たわるけれど






海へ行こう
波の音を聴くために




愛は死んだと
確かめたなら


波打ち際に背を向けて
また一人
歩き始める
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by soraemori | 2011-06-19 14:55 | 恋歌

ためらいの秋

愛されていなかった
愛していたのに


愛されてはいなかった
愛し続けていたのに



風が行きすぎるのを待って
歩き出すことを思う





秋は一つのためらい
冬が来る前に
最後の迷いを胸に沈めて




大丈夫
私は強いから


本当はとても
強い人なのだから
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by soraemori | 2011-06-19 14:54 | 恋歌

最後のキス

黙りこむあなたの唇に
もう一度キスをしたかった

こんなにも嫌われて
疎まれていることを知りながら

最後のキスをしたかった


白い吐息がこもる 
寒い部屋

ここを出て
あなたの心はもう
あの子のところにいるのにね



伏せた目は悲しげだけど
唇はやさしいままで
閉じられていたから


最後のキスをしたかった

最後のキスをしたかった




まだ 残されている
あなたの ぬくもり
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by soraemori | 2011-06-19 14:53 | 恋歌


あなたの時を刻む
その鼓動に
そっと耳を押し当ててみる



知ってた?
女は
男の人の肋骨から
作られたってことを





そんなことを呟きながら


本当は
あなたの胸に
帰りたがっている
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by soraemori | 2011-06-19 14:53 | 恋歌


冬の空の白さと
雪の白

そして あなた




どこにも嘘は無かった




白の中に隠れて
その先は見えなかった



どこにも
何も
見つけることは出来なかった
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by soraemori | 2011-06-19 14:52 | 恋歌

朝の星


絡みつく腕をほどいて
開け放つ窓

私を見る
朝の星



物語はエピローグを迎えた

さっぱりと顔を洗い
この部屋を出てゆこう



あなたが目を覚まさぬうちに



朝の星が消えぬ間に
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by soraemori | 2011-06-19 14:51 | 恋歌

線香花火


行かないでください

手を伸ばした君


あの夏の日は
白い影と消え


そんなにも切なく
泣き出しそうな顔

抱き寄せる事も出来ずに
唇をかんだ




君の優しい胸に埋まり眠った
あの日々はまるで

線香花火だった

線香花火だった



線香花火のようだったね
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by soraemori | 2011-06-19 14:50 | 恋歌

記憶


何もないところからの始まり

何も残さない終り方



けれど




目に見えない細かな傷に
しみこんでいたあなたの記憶



アルコールをたらしても
煮沸消毒を施しても

消えないと思われる証し





忘れられる事が怖いのではなかった

忘れてしまう事が怖かったのだ




本当のところは

きっと
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by soraemori | 2011-06-19 14:49 | 恋歌

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by 時任さとみ
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